2014/7 軽蔑するものは軽蔑され 拝むものは拝まれる

2014年7月の言葉

テレビや新聞を見ていると、毎日のように誰かの罪が報じられる。中には些細な失敗でも、まるで大罪であるかのように報じている事がある。大小はともかくそれを他人事として見る私たちは、いかにも「批評家」である。

考えてみる必要があるようだ。誰もが大なり小なり失敗を犯すことを。そして人生を歩む中、何の失敗もしない人などいない事実を。安易に他者を非難できる人間は、単純に自分のことを棚にあげているだけで、人類は常にそうした「ちえ」の闇の真っ只中にある。

「ちえ」には2種類あるという。人間の知恵と仏の智慧である。人間の知恵は積み上げることで成り立つが、仏の智慧は一瞬のきらめきである。さらに、人間の知恵は積み上げただけでは飽きたらず、その上にあぐらをかき、他者を見下すが、仏の智慧は〝自他共に〟常に足下を照らす。知恵にうぬぼれる人は、知恵によって自ら闇を作りゆく。智慧に目覚めた人は、他者を安易に批評する前に、自らの足下を照らし、問う。
真宗(浄土真宗)には「歎異」という精神がある。私と異なる他者を単に歎くのではない、もっと大きな視点、それは「誰もが仏智に背いて生きている」ことを〝自他共に〟に歎くのだ。かつて曽我量深師は歎異を「真宗再興の精神」と誉め讃えた。
安易に切り捨て、省みない私の心に気づかなければならない。それは、いつか安易に切り捨てられる番を待つ私だから。/end

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2017年7月のことば

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