2015/2 自分が大切である だから 他の人を大切にする 〜仲野良俊〜

2015年2月のことば

「自分が大切」と言い切られてしまうと、どきっとする。いや、そんな利己主義ではいけない、と反論したくなる。

でも省みればそれが正直なところで、私たちは所詮「自分が大切」。金も健康も名誉も家族も、自分抜きには考えられない。本当に大切で尊いものを「本尊」というが、私たちは実は自分を本尊にして生きている。だから仏さま、と言われてもそうそう信じられない。

ところが仏教はそれでいいのである。「信じられない」ところから仏教はスタートする。親鸞聖人の学びもそうだった。

だからいっそ、自分とやらを考えてみよう。自分とは一体何か。…考えれば考えるほど、見えてくるものがある。それは「世界」である。どれほど自分が大切でも、ひとりではいられない。衣食住のどれをとっても、自分がひとりで作りあげたわけじゃない。…自分を真剣に考えると、逆に世界の側から開かれてくる。これが仏教の入り口である。そして自分が自分を大切に思うように、すべての生きとし生けるものがそれぞれ自らを大切にしていると共感できる。そういう広い視点に気づかされる。仏のまなざしである。

本当に尊いものとは、自分につながるすべての存在なのだ。良いも悪いも含めてすべて。それを姿に表せば、南無阿弥陀仏となる。浄土真宗の「本尊」である。
本尊を見失い、他を大切にできない人間が、巡り巡って自分を苦しめつつ、傷を深めあっている。現代はそんな時代に見える。

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