2016/6 人の欠点がよく見えること自体 自分の欠点
2016年6月のことば

2016年6月のことば

いつの時代でも、自分のことはさておきながら、他人を責めることが大好きなのが人間の根性である。最近、インターネット上の交流サイトで、長文でしかも口汚く他者を批判する姿をよく見かける。

個人的に思うのだが、そんなに主張したいなら自費出版するなり、同じインターネットでも個人ブログできっちりと主張すればいいわけで、他人と交流をはかるような場所ではやめたほうがいい。実際あの場所は、雑談も主張も等しく時間とともに流れゆくくせに、その内容だけは文章で残る。いわば井戸端会議が録音記録されるようなもので、結果として何の気もなしに語ったひと言のあげ足取りに終始してしまう。

親鸞聖人の弟子・唯円は「歎異」という言葉を用いた。異なることを歎くと読めるこの言葉は、ただ一方的に相手を責めるということを推奨しない。「私にもそういう一面がある」に始まり、「いや、私こそが真実に背いて生きてきた」と、相手を責める前に自らを省みる。だから唯円は「なくなくふでを染めてこれを記す、名づけて歎異抄というべし、外見あるべからず」と謙虚に記した。曽我量深師は「歎異こそ真宗再興の精神である」とおっしゃる。

新聞やテレビの報道とて根底は同じである。私たちは日ごろあまりにも安易に他者をあげつらっている。省みればそういう私こそ、お恥ずかしい身を生きているというのに。

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