2017/1 浄光明満足すること 鏡と日月輪の如し(浄土論)
2017年1月の言葉

浄光明
満足すること
鏡と日月輪の如し
 (浄土論)

太陽や月は丸い形をしている。鏡も古い鏡は丸が多い。丸とは「円満」を指す。だから天親菩薩(世親)は『浄土論』の中で、「浄土とは浄らかな光が満ち足りて、円満の世界である、ちょうど太陽や月、そして鏡がまるいように(掲示板取意)」と譬えられたのだろう。

さて、円満とは「欠けているところのない」状態である。かたや、私たちの日常は常に「欠けている」ようである。お屠蘇を飲んで満ち足りたのもつかの間、欠けたものを埋めあわせるように、いそいそと出かけてみたり、年頭所感・わざわざ自分の欠けているところを探し、(できもしない?)努力目標をたててみる。はたまた寝正月で終わってみれば「何だか勿体無かったなぁ」とのんびりした割に悔いてみたりする。

いったい、何が欠けているというのか。如何にたくさんの食べ物があっても食べる量は1人前を超えられないというのに。どんな広い家屋敷に住んでも、座れる場所は1人分であるのに。

財産だって、欠ければ使えぬと不満を言うくせに、満ちれば使わず貯めこむばかり。はたまた運用しては、欠けはしないかと不安だらけではないか。

「円満の世界にあって、気づかず不足を吠えたてている」。これが人間ではないか。実は、欠けているのに気づくべきは私たちの「内面」なのかもしれない。

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