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逆境を生きぬく人は尊い だが 順境に酔わない人もまた 有難い

2013年3月の言葉

3月掲示板、ようやっと更新しました。→クリックで味わい表示

ねじまがった木の写真

かつて教如上人も通られたといわれる、滋賀県米原市・甲津原のねじ曲がった木。2012年年末に撮影。厳しい自然と、逆境ともいえるその自然と共に、長年生きてこられた先達の姿を思います。

言い訳になりますが、50年に一度といわれる御遠忌を職場で迎えます。寺報も掲示板も記録的に遅くなってしまいました。お許しを。


さて、あの震災からもう3回忌です。

なにも積極的に取り組んでこれなかった自分が反省させられるとともに、今も不便な生活を余儀なくされておられる方々をあらためて思います。
Facebookやmixiなどに代表されるSNS(ソーシャルネットワーキングシステム)の普及で市民相互に情報を共有できる時代。現地の復旧がいまだ長い道のりであることや、原発問題が相変わらず収束したとは言い難い状況であることは、容易に「現地の声」として直接聞こえやすい時代になりました。
ただ、多くのメディアが批判的に報じるように「所詮ネットの情報は当てにならない」ともいわれます。
さてこれは私が感じることですが、そういう政府の公表や報道の姿勢からは、どうも現地の状況を正確に伝えてくれているとは思えない文言が散見されます。ただし、この情報は一定の「公性」を持っています。一方、阪神淡路の震災を身を持って経験した身からいたしますと、時に市民は自分の主観・ 都合で発言をしてしまうという例も知っています。言い換えれば私的な情報ということです。


なにが真実なんでしょう。

多くの情報を手にするとき、その情報の光の当て方が違うとき、受け取り手がもっとも知りたいのは「どちらが真実なのか」を問いたいという欲求です。
このことを問おうとすると、どうしても「前科・前例」ということを思わずにおれません。
その前科とは「大本営発表」などで知られる、国家や報道による意図的な情報操作です。
前例とはさまざまな公的圧力によって報じたくても報じられない情報を封鎖してきた報道の姿勢です。
もちろん今また、かつての戦時中のような愚考はまさか繰り広げておらないと思いますが。

2013年3月の言葉

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国レベルの発表は、国民のため、また国益のために十分精査された情報でしょう。
市民レベルの情報は、主観に偏るとはいえより現場の声を伝える純粋な情報であります。
もっとも、後者はこのブログのように副住職の主観のみが垂れ流されていることは否めません。比較するならばより大局的な、また幾人もの人間の目がチェックした前者の情報のほうがより洗練されているのだ、とする報道側の言い分もよくわかります。


ただいずれもが「人間」が言葉に変換している情報である、ということです。

このブログでは一貫いて人の為すこと=偽りということを訴えてきました。
それは親鸞というかつて日本が排出した思想家・念仏の教えに生きた宗教者が見た人間の実相であるからです。
たとえば「精査された情報」というときに、果たして国民が動揺する、とかこういったことは書けない、とかさまざまな「よかれ」の思いが時に情報を真実から遠い物にねじ曲げたりはしていないでしょうか。
結果その「よかれ」が後々暴力的な様相を帯びてしまうことはないでしょうか。
精査されていなくとも、現地の声のほうがより真実に近かった、そんなことはないでしょうか。
少なくともこの1年、狭い宗門内とはいえ、情報紙の編集に携わってきたとき、ふとそのことを実感します。
人間が為すことに絶対はなく、人間が為すことを絶対と思いこんではいけない。

常に仏法に我が身を照らして、自分が正しいなどと声高に主張しないこと。
なぜなら、それほどお粗末なのが私達人間であるから。
そこにはじめて、対話が生まれるのだと思います。

 

本日、眞廣寺永代経です。
あらためて、聴聞を通し、順境に酔っていないかと我が身を確かめたく思います。

 


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