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この世界の片隅に

この世界の片隅に

その作家の存在を知ったのは随分前になります。

夕凪の街・桜の国

夕凪の街・桜の国…不思議な読後感です。

最初は「夕凪の街・桜の国」と言う本がきっかけでした。
なんと言うか、せつない?と言うより、
処理できない?不思議な読後感でした。

かつてない気持ちに包まれたのです。
時代を超えて「生きようとするいのち」「生まれんとするいのち」を描いていることを感じたのです。そして同時に人間がその「いのちを忘れて生きている」と言うことも。
漫画を読んだのに、法話を聞いて言葉に出遇った時のような…

作者の名前が気になりました。
どういう方だろうと。
こうの史代さんという方でした。
なんと、同い年でした。
そうかー、同い年かー。
そこで思ったのは「俺もしっかりせんといかんよなぁ」。

それからです。
こうの史代さんの作品を買い漁り、本棚のかなり重要なところを占めるようになったのは。
リアルの本だけでは飽き足らず、電子書籍も購入してiPadminiに入れ、何度も読み返しました。
特に「この世界の片隅に」は忘れられない作品となりました。

とは言え、一般受けする題材とも思えず、
これまであまり他の人にオススメはしてこなかったのです。
だのに!これを映画化すると!
しかもお金が足りないと!
すぐにクラウドファンディングに登録し、入金しました。
…わずかですが。

この世界の片隅に

この世界の片隅に・間違いなく名作です。

そして、先日、待ちに待ったその映画が完成しました。
完成までにはすずさん(主人公です)から度々手紙が届いたり、缶バッジや名刺サイズのチラシ、パラパラマンガが届き、それはもう、楽しませてもらいました。

ただ、ワクワクする反面、
「映画化」と言う言葉に恐怖してもいたのです。
なぜなら「映画化された途端に陳腐になってしまう」のは、実写よりもアニメの方がその率が高い…と経験上感じていたからです。

「この世界の片隅に」が文字通り世界の片隅に追いやられはしないかと、
一ファンとして心配していたのです。

公開日前後は報恩講シーズンでもあり、
相当数の御法話のご縁もいただいていたため、
スケジュール的に行けるかどうかも不安でした。
が、先日、職場(大阪教務所)が珍しく午後から何もない!とのこと。
珍しく定時上がりで行ってきました。

大阪教区教化センターにも蔵書してもらいました。

職場の大阪教区にある教化センターにも置いてもらいました。

心配は杞憂でした。
あのたった130分(アニメとしてはかなり長編です)に、原作3冊分の感動がきっちり収まっています。しかもその長さを全く感じさせないという。「すずさんが生きています」。
そして、泣けます。原作より何かがジンジンと伝わってくる。家族で見たら絶対恥ずかしいだろな。ええおっさんが泣くんだもの。
あと、原作に散りばめられた「笑い」もちゃんと込められています。
心配してごめんなさい。

もちろん原作を読むことを強くお勧めしますが、
読まずとも十分にあの世界に入り込めます。
さらに短縮版というものではなく、原作を補う表現も多々あり、
(ネタバレになるので書きませんけどw)
これは原作と独立した立派な作品や!と思った次第です。

だから、ぜひ劇場で観ていただきたい、そういう作品です。
もしもBlu-layで販売されたら絶対に買うつもり。

今年はシン・ゴジラとか君の名は。とか邦画当たり年でしたが、
これを超える作品はちょっとないだろうなと思っています。

したり顔で解説やらしようとも思いません。
敢えて申せば、第3巻のあの忘れられない「しあはせの手紙」が本当にきちんとアニメ化されていたことに涙が止まりません。
言葉は要らない作品です。何度も書きます。ぜひ観てください。

 

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